ウルグアイの前大統領、ホセ・ムヒカさん。
日本でもその哲学や考え方が大きな共感を呼び、スピーチや語録がさまざまな形で出版されました。
本書は名言だけを集めたのではなく、現地に取材まで行って書かれています。
ウルグアイの写真や現地の人の声も収録され、よりウルグアイのことホセ・ムヒカさんのことがよくわかります。
特に興味深かったのは、人間的に哲学的に評価されているホセ・ムヒカさんが政治家としての評価は賛否両論だったり、現地の声がリアルに反映されている点です。
ただ、やはり本人の哲学や人となりは、学ぶべきことが多く、読んでいて納得させられます。
ウルグアイは日本ではあまり知られていませんが、民主化度や情報通信などで世界の上位に入る国です。
弊社で出している中南米経済速報でもいろいろなウルグアイについていろいろな記事が出ますが、ひとつよく覚えている記事があります。
ウルグアイ沖に巨大な海底油田がありそうで、実際に試掘しなければわからないのですが、莫大な投資が必要です。そこで、現大統領が歴代の大統領5人と会って相談したのです。大事なことなので話し合って納得して決めるというエピソードが心に残っています。
これから、ウルグアイがどのような国になっていくのか注目しています。