2017年4月2日日曜日

スペイン映画の会_イスパJPのイベントに参加しました

NPO法人イスパJPの主催する「スペイン映画の会」に参加しました。
2017年の第2回だった昨日は、Los Tarantos(邦題:バルセロナ物語)。

1960年代のバルセロナを舞台に描かれる、
敵対関係にある家に生まれた男女の悲恋の物語です。
カルメン・アマジャ、アントニオ・ガデスなど、
当時の一流の、その後には超一流となるフラメンコダンサーが、
数多く出演しています。

しかし、荻内先生の解説によれば、
ロミオとジュリエットみたいな恋愛はこの映画の添え物でしかなく、
これは当時のバルセロナを描いたドキュメンタリーである、と。
この映画の会は、イスパニカの教室のスクリーンに映し出された映画を、
先生がときどき止めながら解説をするというスタイルで行われます。
当時の街の建物の位置関係、職業のイメージ、ギリシャ時代から続く文化など、
荻内先生の解説は、さりげなく絶妙なタイミングで適度にユーモラスなのですが、
その博識ぶりには圧倒されます。

教室は20名弱の参加者で満員。
ワインやおつまみを楽しみながら、1つの物語を見つめ、
先生のごく個人的な思い出にも笑い、機器のトラブルさえ大らかに共有する。
ゆったりと参加者全員の気持ちがつながるような、
とても心地よい時間でした。
映画というメディアを個人が消費する時代は終わり、
これからは、メディアはまさに「媒介」で、
それを介した人と人とのつながりこそが求められる時代になる。
そんなことまで考えさせられました。

日本とスペイン語圏の文化交流・経済交流を目的とするNPO法人、
イスパJP(イスパニカ文化経済交流協会)のホームページはこちら
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