以前のホームページで掲載していたコンテンツですが、
日本人が間違いやすいスペイン語のポイントを、
Q&Aで説明します。(不定期連載です。)
今日のテーマは、「点過去と線過去」。
■Q「旅はどうだった?」と聞かれたらその答えは点過去?線過去?
◇A
¿Qué tal el viaje? と聞かれたら、
Fue muy divertido.(点過去)
または、
Ha sido muy divertido.(現在完了形)
のように答えます。
「楽しい旅だった」と言いたいところを線過去で表現してしまうと、
間違いではありませんが「旅の途中で何かあったのかな?」と
思われる可能性があります。
というのは、線過去は話をふくらませるときに使い、
結論には触れないので。
「楽しかった」という事実を伝えたい場合には、
点過去か現在完了形を使います。
■Q「2年住んでいた」は点じゃなくて線でしょ?
◇A
Viví dos años en Barcelona.
のように、点過去を使います。
2年住んでいた、ということは、
3年目には住んでいなかった、
つまり「いつその状態が終わったか」がはっきりしています。
このような場合は点過去を使います。
「点と線」という言葉に惑わされないように!
期間が短い・長いと、点過去・線過去は関係ありません。
■Q「1日中忙しかった」は点じゃなくて線でしょ?
◇A
Ayer estuve muy atareado todo el día.
のように、点過去を使います。
1日中忙しくても、翌日には持ち越していないわけですから、
「いつその状態が終わったのか」がはっきりしています。
このような場合は点過去を使います。
■Q「広島へ3回行った」は繰り返した行為なのだから線過去では?
◇A
Cuando vivía en Osaka, fui a Hiroshima tres veces.
これも、点過去を使います。
4回目は行っていないわけですから、
3回行った時点で「広島へ行く」行為は終わっています。
このような場合も点過去を使います。
ただし例えば、
Iba a Hiroshima tres veces a la semana.
とするなら、
週に3回広島へ行くという行為を毎週繰り返していたことになり、
過去の習慣として線過去で表現されます。
■Q では「何度も~した」は点?線?
◇A
Te llamé muchas veces antes de tomar el avión.
このように「飛行機に乗る前に」と
限定された一定の期間の中の行為は
点過去で表現します。
しかし「いつまで」と限定されていない場合は
Te llamaba muchas veces pero nunca me contestabas.
と線過去で表現します。