2016年10月26日水曜日

司法通訳

このところ、東京新聞でも朝日新聞でも司法通訳の問題点が大きく取り上げられいました。先日スタッフの間でも、裁判の場では言葉のニュアンスによっても、裁判官の心証に影響を与え、結果が変わってしまうことがあるのは恐ろしいことだと話していたところです。

記事はこちら
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokuho/list/CK2016101802000122.html

http://www.asahi.com/articles/DA3S12626286.html


例えば被告人が 最後に言いたいことは?と問われて。
"Perdóneme" と言ったとき、
それは神に対して反省している、懺悔の言葉と解釈して伝えるか、
単に「すみませんでした」と伝えるかで、印象は全然違います。

それどころか記事の中にもありましたが、誤訳が決定的な証言になり刑が決まってしまうなど、恐ろしいことです。そして、他にそれを検証できる人がその場にいないことも問題です。

どちらの新聞記事でも司法通訳のレベルが公的に保証されていないこと、
言語にもよりますが、多くの言語で人員が足りていないことが取り上げられていました。

今年5月にはイスパニカでも司法通訳1日集中講座を行いました。
司法通訳とは何か、他の通訳との違いや、実際にロールプレイなどを通じて学ぶ講座です。
過去の情報ですがこちらです ↓
http://www.hispanica-academia.org/news/hp0001/index.php?No=305&CNo=1


これから、ますます国際化が進んでいく中で、司法通訳の必要性が高まると思われます。
イスパニカでもまたこうした講座を開講したいと思います。