2017年2月13日月曜日

スペイン語vs.日本語―便乗、マンガ、役割語

昨日の投稿を多くの方にお読みいただいたので、
福嶌教隆先生人気に便乗します。

最終講義の内容に、昨日は全くふれられませんでしたが、
その内容は、「スペイン語vs.日本語」と名付けられた、
非常に刺激的なものでした。

福嶌先生といえば、そのイラストを思い出す
教え子の皆さんも多いのではないかと。
先生は、ものすごく絵がお上手で、
文法の説明で、語順によるニュアンスの違いを、
授業中にさらさらとイラストで説明したり、
著書のなかでも挿絵をご自身で描かれていたり、
その腕前はみごとなものなのです。

当然といえば当然ですが、
マンガやイラストがお好きだからこそ、
上手でいらっしゃるのですよね。
最終講義では、日本とスペインのマンガ(アニメ)を比較して、
その中のセリフがどのように変わっているか、
という例がたくさん挙げられました。

例えば、「スペイン語vs.日本語」の第4ラウンドとして用意された、
「語用論」の役割語(Las expresiones de rol)。
“特定のキャラクターと結びついた、特徴のある言葉遣い”が、
スペイン語と日本語において同様であるのか、異なるのか。

最初にとりあげられたのは「わしは~じゃ」のような博士語で、
『名探偵コナン』の阿笠(アガサ)博士のセリフが、
スペイン語版でどうなっているか、というところから入りました。


(すみません、これは英語版です。
英語版ではCase Closedというタイトルなのですね。)

博士語では、残念ながらスペイン語版にはその特徴が
表されておらず、そのセリフだけを読んでも、
「博士」のような人物が発しているということは分からない、
ということでしたが、その他、
「非標準語」「異人語」「昔の人の言葉」「幼児の言葉」
についてはどうか、というところでは、
非常に面白い現象を紹介していただきました。

役割語の話、個人的にも興味があり、
お伝えしたいことがたくさんあるので、
また書きます。