2017年2月11日土曜日

テキストはいつも意味を変える

イスパニカのスペイン語クラスは主に平日の夜と土曜日なので、
平日昼間の溜池山王教室を活用していただこうと、
いくつかの企画をしています。

先日は、本橋の友人であるキャリアコンサルの野本由美子さんによる、
読書会を開催しました。

ブログを訪れると一瞬不思議な感じがするかもしれませんが、
野本さんは、占星術と写真というツールを使って、
「女性が自由に美しく生きていく」ことを応援する、
というのを、ライフワークにしています。
小社HPで使っている代表者の写真も彼女に撮ってもらったもので、
実は、私がこの道に進む自信を与えてくれたのも、
彼女のアドバイスによるところが大きかったのです。
(そんな野本由美子さんのブログはこちら

読書会は、野本さんが高校生のときから繰り返し読んでいるという、
山田詠美さんの『ぼくは勉強ができない』が取り上げられました。
私自身、ずっと読みたいと思ってはいたものの、
なかなかきっかけがなかった本です。

とにかく、今読んでよかった、と思います。
この年齢で、この立場だから受け取れるものがあった、
読書会で分かち合うからこそ得られるものがあった、
という感想です。

『ぼくは勉強ができない』という作品は、
国語教科書に掲載されることについて物議を醸したこともあります。

私は以前、国語の検定教科書に携わる仕事をしていたこともあり、
一斉に同じものを読ませて一律的な解答を求めるような作り方が、
教科書に求められていると思い込んでいましたが、
テキスト=言葉は、読む人、そしてその人の状況によって、
本当に様々に受け取られるのだということを、感じました。
教科書も教師も、生徒の心を縛ることはできない、のですよね。

次は、また別の方の企画により、太宰治『人間失格』の読書会が、
予定されています。
中学生のころだったかに読んだ記憶はありますが、
きっと、今読んだら、全然受け取れるものが違うんだろうな、
と思います。

張り切って、スペイン語版も買っちゃいましたよ。
読まなきゃ! (※読書会の趣旨は日本語の本が対象です~。)