2017年1月14日土曜日

映画『ミューズ・アカデミー』(1月29日まで東京都写真美術館ホールにて)

映画の話題が続きます。

恵比寿の東京都写真美術館ホールにて上映されている、
『ミューズ・アカデミー』を見てきました。
(サイトはこちら

スペイン語の映画だというだけで、ほとんど予備知識のないまま見たのですが、
「映画」や「ストーリー」というものに関して自分の持っている文脈がまったく使えず、
意識が混沌となりました。
(決して、眠くなってしまったわけではありません!)

実在するピント教授の講義をドキュメンタリー風に撮られた冒頭は、
さながら“バルセロナ白熱教室”。

しかし、そこで白熱の議論が交わされるのは、
正義についてではなく、
愛と欲望と言葉(詩)について。

やがて、高尚な文学についての講義と、
教授、その妻、生徒たちの実生活が、交差していきます。




言葉のことだけをとっても、冒頭の講義の場面では、
イタリア人だという教授が講義でゆっくりと話す、
分かりやすいスペイン語だと思って聞いていましたが、
議論、会話の中でイタリア語とカタルーニャ語が入り混じるようになり、
さらに、字幕の日本語と、自分の脳内の記憶の言葉まで響き合い、
何を追えばいいのか、分からなくなってきます。

愛、欲望、文学について。
監督は「絶対的に自由な精神でできた作品」と語ります。
(映画.comのインタビューはこちら

私にはまだこの映画の感想をまとめる言葉がありませんが、
映画を見た方がいらっしゃったら語り合いたいです。