『笑う故郷』オフィシャルサイトはこちら
物語は、ノーベル文学賞の授賞式のシーンから始まります。栄えある賞を受賞するのは、アルゼンチン出身の作家、ダニエル・マントバーニ。しかし、授賞式のスピーチはたっぷり嫌味をこめた辛辣なもの。参列している面々はしばらく唖然とした後、それでも拍手喝さいを送ります。
時は流れ、数年後、彼のもとへは世界各地から講義や講演、イベントへの出席と、山のような招待状が届きます。洗練されたバルセロナの事務所で、秘書の読み上げるほとんどの招待に「No」と言うダニエル。
そんな中にまぎれていた、故郷の田舎町、サラスからの1通の招待状。ダニエルに「名誉市民」の称号を与えたい、ついては授与式にお越し願いたい、という招待でした。
※なお、「名誉市民」=El Ciudadano Ilustreは、原題となっている言葉です。オリジナルの予告編はこちら(YouTubeにリンクしています)。
ダニエルは、この招待に応じることにします。40年ぶりの帰郷となる、ダニエルのサラス訪問。
地元が誇るノーベル賞作家の帰郷とあって、サラスの町は、沸きに沸きます。ダニエルも、市長や幼馴染み、昔の恋人、さらには自分にあこがれているという若い女性にまで“歓迎”を受け、感動の涙を流すシーンもあるのですが…。
数々のイベントをこなすうちに、ダニエルのサラス滞在は、様子を変えていきます。誤解、妬み、作品に込められた秘密、意識や考え方の違い、時の流れ…。
ダニエルを含めて、人々の姿はこっけいで、大笑いしてしまうシーンも多いのですが、その次の瞬間、そのこっけいさは人間のもつ恐ろしさに代わり、笑っていたはずのほほをひきつらせたまま、笑顔の行方を持て余して冷や汗を流すことが、何度も。
「ブラック」と「ユーモア」、この2つが見事に融合した作品です。
(教室に貼らせていただいたポスターです。)
再度、オフィシャルサイトはこちら。
ぜひ、劇場へ足をお運びください。
イスパニカの教室でも、前売券を販売させていただいています。
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